イギリスでの採用を成功させる3つのヒント
Posted 8th March 2019 • Written by TeamJapan •
※この記事は、海外赴任LABに2018年10月17日に執筆&掲載した記事になります。元の記事はこちら
英国での採用を成功させるヒントについてまとめてみました。
採用の基本となる手続き&規制を理解する
英国駐在となってはじめて採用を担当することになった方も多いことでしょう。
まずは募集から採用までの流れ、また特に英国ならではの法規制などについて十分に理解しておかなければいけません。
例えば、この国では採用時に応募者に対して性別、結婚の有無、家族構成や年齢を尋ねることはできません。面接時にうっかりと尋ねてしまったことで、候補者が法的措置を取る可能性も考えられます。
また、派遣の雇用の場合は、正社員に比べて不利な立場とならないようにする法規制があり、エージェント及び派遣先である企業はこちらを順守する必要があり、書面で記録を残しておく必要があります。
日本では「内定通知」を出す=入社だと思いますが、英国ではまず諸条件を記載したオファーレターを候補者に渡し、候補者が納得して書面にサインした上で「内定」となります。オファーを出せば入社してくれるものだと考えている企業が意外に多いのですが、オファーの内容次第で候補者から断られてしまうことも当然あります。
ご自分でもこういった手続きや規制についてリサーチすることが重要ですが、コンプライアンスの観点からも法律の専門家や現地事情に精通した採用エージェントを選ぶことが重要になってきます。
人材マーケットの現状を理解する
こちらは前回ご説明した通りですが、さらにイギリスの特定の職種では人材の数が限られていることを理解していただいたほうがよいでしょう。
例えば経理/ファイナンスマネジャーは、日本本社との連携が必要であり、高度な日本語―ほぼネイティブレベルの力が必須となる場合が多いのですが、同時にレポーティングや監査などにも対応できる経験のある方は数が限られ、すでにどこかの企業に勤務されていることがほとんどです。そういった候補者に動いていただくには現在よりも良い条件でオファーしなければならなくなります。IT/エンジニアについても同様です。英語のできる日本語ネイティブクラスの技術者は世界各地で引っ張りだこであり、希少な存在です。プロジェクトに不可欠な人材であっても現地での採用が間に合わないことも多々あります。
柔軟な対応―バックアッププランを常に用意する
これはすべてのビジネスの基本かもしれません。
募集をかけても必要な期日までに候補者の数が集まらなかった、どうしても入社してほしかった候補者に入ってもらえなかった・・といったことはどの企業にとっても起こり得るシナリオです。
こうしたことを予想した上で、できることとしては下記のようになります。
- 人材マーケットの現状に合った募集を行う
当たり前のようですが、相場に合った募集でなければ候補者は集まりません。
給与/福利厚生の現状については採用エージェントが現場に即した情報を把握していますので、事前にヒアリングした上で設定するとよいでしょう。
またITエンジニアのように人材そのものが非常に少ない場合は、日本語を使用しなくてもよいように仕事内容を変えるなどの策も必要です。
- 第1候補が入社できなかった時のバックアップを用意する
採用エージェントとしてよく思うのが「この仕事は何が起こるのか予想がつかない」ということです。
入社が決まってほっとしたにもかかわらず、思いもよらぬ理由で辞退となったケースも見てきており、油断はできません。
従って、第2候補、第3候補の方のスケジュールも念のために抑えておく。採用が長期戦となる場合、空いている仕事を別な形でカバーすることを考える。例えば一時的に派遣を雇用する、などの手も打っておきましょう。
通常は募集を開始してから1~3か月程度で採用活動を終了することができます。必要な人材を押さえることがビジネスのカギとなります。不必要な時間や費用をかけないで済むよう上記に挙げたような基本をしっかりと押さえておきましょう。
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